最新版2020年11月度 不動産市場動向(新築マンション・中古マンション・戸建市場・オフィス・アメリカ市場)を解説

不動産市場動向

本日は、不動産市場動向11月最新版をお届けします。

さあ、10月締めの動向は先月と比べて
どのように変化したでしょうか? 

新築マンション動向中古マンション動向、それに一戸建ての市場動向も加えて解説します。

そして日本のオフィスアメリカ市場、それから日本全国の地価動向など幅広く、わかりやすく解説しますので、
是非最後までご覧ください

※この記事はYouTubeの書き起こしとなっています。

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首都圏の新築マンション市場について

まずは新築マンション市場です。
10月の新築マンション市場はどうだったのでしょうか?

首都圏から解説いたします。
10月、首都圏の新築マンション発売戸数は、

前年同月比で67.3%増3358戸と大幅増となりました。

昨年の消費税増税直後だったために数字が少なかったこともありますが、
しかしそれにしても好調だといえます。

2か月連続で前年度を上回りました。

そして、契約戸数は2363戸契約率は70.4%
ということでこれも好調目安である70%を超えています。 

これは明らかに郊外物件の好調がけん引しているといえます。

埼玉の発売戸数は前年比で3倍以上増えて、
神奈川でも120%以上の増加となっています。

更に契約率では、、
埼玉と千葉が80%を超えている
状況です。

これは、購入意欲が高い方たちが
モデルルームなどに来場している裏付で
さらに今回の新型コロナによってうまれた、というか、
急速に進化した市場が生み出した新しい価値観を目の当たりにしている
ということだと思います。

一戸当たりの価格は6130万円 
前年同月比で138万円の上昇を見せています。

それでも売れているということは、
「現在の住居では不満があり、在宅勤務などに対応した住宅を求めている」 
といえますし、
「低金利の今をチャンスと見ている取得層が多い」
ということでしょうね。

(※新築マンション市場解説の数字の出所:不動産経済研究所)

近畿の新築マンション市場について

それでは、近畿の新築マンションはどうでしょうか? 

近畿2府4県の新築マンション発売戸数は、1415戸 
前年同月比で11.3%増でした。 

このコロナ禍で夏に発売を見合わせていた物件を
この秋商戦の時期にぶつけてきた格好ですね。

但し、全体的な契約率は58%そこそこと低水準となっています。

中心部である大阪市の契約率は45.5%と低調でしたが
大阪市以外の郊外の契約率は78.3%と非常に好調となりました。

近畿でも首都圏と同じく、
新型コロナによる在宅ワークの広がりによって、
郊外の広めのマンションを物色している市場動向が見て取れます。

首都圏の中古マンション市場について

続いて中古マンションの動向をみていきましょう。
首都圏中古マンションです。

首都圏は、成約件数3636件前年同月で31.2%プラスです。 

成約平均価格は3649万円と前年比で5.4%上昇しており、5カ月連続の上昇。 

成約件数は10月として東日本レインズ発足以来、なんと過去最高値となりました。

首都圏の成約件数は全ての地域で前年比で2けた増となっていて
多い地域では40%増加となっています。

在庫も減少していますね。

前年比でマイナス11.3% 2桁減ですね。
11カ月連続で前年同月を下回りました。

関西圏の中古マンション市場について

では関西圏はどうでしょう?

中古マンション関西圏
まず、大阪では10月、成約件数783件、前年比で6.1%プラスです。

価格は5.4%プラスの2582万円となっています。

しかし、京都・兵庫の成約件数では 
いずれも前年比でマイナスとなっております。

愛知の中古マンション市場について

愛知の中古マンションはどうでしょうか?

愛知では成約件数366件で 前年比で 5.8%増加、

成約価格は2098万円で前年比3.5%プラスとなっていますが、
前月比ではマイナス4.5%です。

福岡の中古マンション市場について

福岡はどうでしょう?

福岡の中古マンション、10月の成約件数は349件で前年比8.4%プラスとなっています。

9月まで7カ月続いていた連続マイナスが転換し、プラスとなりました。

価格も前年比で7.6上昇の1935万円ですね。

中古マンションも全国主要都市では、
全体的に成約件数・成約価格ともに前年同月でプラスになっており、
好調であることが確認できます。

現在は市場拡大傾向です。

(※中古マンション市場解説の数字の出所:東日本不動産流通機構)

戸建市場について

さあ、ここで戸建て市場に目を向けてみましょう。
コロナ禍で注目が集まっている戸建市場はどうなっているでしょうか?

中古戸建市場で見ていきます。

首都圏の中古戸建市場、、10月の成約件数は、前年同月比 41.8%増の1316件

マンションと同じく、記録史上の各最高値となっています。

すべての地域で大幅増加し、千葉県は5か月連続、
多摩地区は4か月連続で前年同月を上回りました。

特に横浜・川崎地区は前年比でプラス102.7%の大幅増で3か月連続です。

在庫数は、これもマンションと同じく、前年比マイナス15.6%
という2桁マイナスとなっていて、5か月連続で前年同月を下回り、
前月比でも2.1%のマイナスとなっています。

この戸建好調の市況は、全国の主要都市でも同じようにみられます。

10月の大阪では成約件数が503件で前年比24.8%の増加

愛知では189件で22.7%増加

広島では74件の54.2%増加

そして、福岡では179件の31.6%の増加とそれぞれなっています。

マンション、戸建て市場共に、そして新築・中古市場共に
現在では拡大基調であることは間違いないようですね。

そして、このマンションや戸建市場では、
コロナによる新しい市場が確立されたことも、間違いないように思います。

(※中古戸建市場解説の数字の出所:東日本不動産流通機構)

日本のオフィス市場を解説します

さあ、では日本のオフィス市場はどうなっているでしょうか?

ここのところは空室率が上昇しっぱなしの状況が続いてきました。
では、首都圏のオフィス市場から見ていきましょう。

首都圏の都心5区、10月のオフィス市場は、、

前月から更に空室率が上がり3.93%の空室率ですね、0.5ポイント上がっています。

なかでも、渋谷区の空室率は5%を超えて、5.14%まで上昇しました。 

港区でも5%に近づき0.51ポイント上昇の4.84%です。

8月から下落に転じた賃料も下げ幅が拡大しました。

賃料は5区平均で299円下がり、1.32%の下落で2万2434円、
マイナス幅が大きいのは港区で426円の下落となっていますね。

これは言うまでもありませんが、、
在宅勤務の広がり、オフィスの集約、オフィス面積の縮小、などが原因です。

大阪のオフィスです、

大阪中心部のオフィス空室率は前月比で0.18ポイント上昇で、
3.14%
の6か月連続上昇です。

賃料は16円マイナスの1万1928円で2か月連続マイナスです。

名古屋のオフィスでも空室率3.39%と6か月連続上昇、
賃料も16円安の1万1836円となっています。

オフィスのこの空室率は常識的にみると、更に上昇していくとみられます。 

特に東京都心では再開発でビルが増え、
これからもオフィス面積は増えて行きますが、需要は減ります。

これはもうトレンドです。

いまはまだ、急激な変化はなく、これからもジワジワと空室率が上がり、賃料がさがると予想されます。

アメリカ住宅市場を解説します

さあ、では海を越えたアメリカの不動産市場はどうなっているのでしょうか?

10月、、アメリカの住宅着工件数は、153万戸で前月比でプラス4.9%となっています。

そして、中古住宅販売件数は前月比で4.3%プラスの685万戸だったんですね、
5カ月連続の増加です。前年比では26.6%増加しています。

現在アメリカでは 

先月に引き続き完全に在庫不足が続いていて、価格も上昇しています。 

価格は前月比で15.5%の上昇ですから急騰しているといえるでしょう。 
まさにバブル状態ですね。

これはコロナを避けて郊外に移住する需要が増えたことに加え、
歴史的低水準のローン金利が後押しして、活況を続けています。

(※アメリカ住宅市場の解説数字の出所:アメリカ商務省、全米不動産協会)

日本全国の地価動向

今度は地価です。

国交省が4か月に一回公表している地価ルックレポートが今月19日に発表されました。

これによりますと、
全国の主要都市100地区の中で上昇した地区は、1地区のみ、
横ばいが54地区、下落が45地区となっています。

前回下落した地区が38地区だったのに対し今回は45地区と大幅に増えています。

住宅系地区32地区の内、上昇地区は0、横ばいが26、下落が6地区となっています。

商業系地区68地区中、上昇は1地区、横ばいが28地区、下落が39地区
と商業系の土地の下落が目立っていますね。

そして、地域別では、大都市圏が地方圏よりも下落地区の割合が高くなっています。

要するに大都市の商業地が下がっているということですね。

まとめ 不動産市場の現況と今後の動向は?

さあ、駆け足で11月度の不動産市場を見てきました。

2020年という年は本当に特別な年かもしれません。

新型コロナウイルスによって、下がるだろうといわれた不動産市場は結果として好調となったわけです。

これは、実態とかけ離れたものなのではないか、ということは誰もが感じているところです。

大盤振る舞いのコロナ政策と、
史上最低水準のローン金利と金融緩和によって、
いまの市場は成り立っている、と考えてもいいでしょう。 

しかし、この市場と、実体経済・実態市場をうまくつなぎ合わせていくことが出来れば、
いい意味でのソフトランディングできるかもしれないわけです。

現在、コロナの第3波が来てしまった以上、
この波は確実に今まで以上に高くなると考えていいと思います。

それをどこまで抑え込んでいけるか、どのような政策をとっていくか、、
これから、来年春にかけて正念場だと思っています。

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