中古マンション購入の注意点 お金を損しない為に知っておくべきこと【価格編】

中古マンション

中古マンションの販売価格について
どのように価格が決定されているかご存知でしょうか?

新築マンションの場合

売主である業者が市場調査をしたうえで
土地仕入れ価格と建築費を基に、自社利益と相場価格のバランスを考え
完売時期も考慮して最終的に価格を決定します。

では中古マンションはどうでしょうか?

実需用(実際に自分たちが住むためのもの、マイホーム)と投資用では
少し考え方が変わってきますので

本日は自分が住むためのマンションである
実需用マンションの価格決定方法をなどを解説します。

中古マンションは何を根拠に価格決定するのか?

価格決定の流れを考える時、実需用マンションも2つに分かれます。

ひとつは売主が皆様のような一般の方、
一般の方というのは不動産会社(宅建業者)ではない方という意味です。

もう一つはリノベーションをして再販するような
不動産業者が売主の場合です。

売主が不動産業者の場合は先にご説明した新築の論理と同じですので、
ここでは売主が一般の方の場合について話します。

一言でいうと販売価格は売主さんが最終決定します。
これは当然ですよね。

では、売主さんはどのようにして決めるのでしょうか?

大抵はどうやって価格を決めていいかわからない場合が多いので、
不動産仲介会社に「査定」を依頼します。

現在は不動産一括査定サイトなど簡易査定から始める方法もあります。

何社かに依頼する場合もあれば、
一社だけという場合もあると思いますが、
依頼された不動産仲介会社は査定書を作成して、
売主さんに説明します。


売主さんに販売金額について査定をするなどしてアドバイスをする場合には
不動産仲介会社は明確な根拠を示さなくてはならないという法律が
昭和55年に出来ました。

それに伴って
「財団法人不動産流通推進センター」というところが
価格査定マニュアルというものを策定しました。

ですからほとんどの仲介業者はこの査定マニュアルに基づいて
もしくは多少アレンジして査定金額を算出
しているはずです。

その査定マニュアルの基本的考えを簡単に説明しますと、
まず、過去に取引された当該マンション内事例や近隣物件の取引事例をレインズなどで探し出します。
そして査定をする物件とその事例物件の特徴を比較して金額を算出していくというものです。

実際の査定時にはそれぞれのマンションの特徴を細かく評点付けをして比較していきます。
この査定方法を「取引事例法」といいいます。

売主さんはそれをみて
売るか売らないかを決めたりしているわけです。

実際に中古マンション価格が決まる内幕とは?

査定価格を見て「売る」と決めた場合、
その仲介会社が算出してきた査定金額をそのまま売出価格にするケースは少数です。

皆さんがマンションを売却するとしてもそうだと思いますが、
売主さんは出来るだけ高く売りたいという気持ちがはたらくのは当然です。

仲介会社は自らが算出した査定金額で最終的に売れなければ
売主さんに対して信用を無くしてしまいます。

ですから、どちらかというと売れるであろう価格レンジの低いほうの金額も売主さんに意識してほしいわけですが、
売主さんとしては、出来るだけ高くで売りたい訳です。

そこで着地点を見つけていくことになります。
例えば査定金額としては「2800万円~3000万円の範囲」という提示の仕方をして、
更に当初売出し可能金額というものを設け、「3100万円が売出上限金額です」
となる訳です。

査定金額とは関係なく
売主さんの事情で相場よりもかなり割高な売出金額になることもあります。

例えば買ったときに組んだ住宅ローンの現在の残高が3000万円あるとします。
査定金額が2800万円だとしたら2800万円で売るためには
200万円現金を用意し、追い金を打たなければならないわけです。

そうなると売りたくても売れない方、または売りたくない方も出てくることになります。
その場合には査定金額にかかわらず3000万円以上で売り出すことになるわけですね。

でもそのような場合でも現金を用意しないで対処できるケースがあります。

それは売主さんが買い替えをする場合です、
今の自宅を売って、次の物件を買う場合ですね。

その差額200万円と買い替える先の物件本体のローンを合わせてローンを組む
という方法を金融機関によっては用意してあります。

その場合はもちろん売主さんは多少住宅ローンの負担は大きくなりますが、
次の新しい家を買えるというメリットがあります。

しかし、追い金を用意してまで売りたくない
という売主さんは3000万円以上で売りに出すわけですので
そうするとよく使う言葉で「チャレンジ価格」で売りに出してみましょうか?
と仲介業者が提案したりします。

チャレンジ価格とは、
この価格では売れる確率はひくいですがチャレンジしてみましょうか?

という価格のことです。

最近は、一括査定サイトなどがあり
査定金額を高く提示しないと売主さんに売却依頼先として選んでもらえない
と判断する仲介会社もあると思いますので、
割高な売出金額で販売開始する物件も多くなってきたように見受けられます。

このような事情から、中古マンションなどの中古物件は
資産価値と販売価格は必ずしもイコールではないということを肝に銘じておくべきです。

販売価格というのは
売却事情や売却希望期限などによっても大きく変わることがある

ということです。

例えば、
昔は競売物件は割安で手に入るといわれていましたが
現在は必ずしもそうではありません。

買取再販業者、リノべーションして販売する業者の増加や
一般の方が入札する機会が増えたことで
一般市場価格と同じ程度になっているエリアも多数あります。

代わりに売却事情により割安に変える案件とは、
相続案件や内装の保守状況が悪い物件
などです。

このような物件は本来の資産価値とは関係なく割安売りに出されることが多い物件です。

中古マンション購入はプロのアドバイザーを見方にする

このように
中古マンションの資産価値と販売価格とはイコールではないケースが数多くあるということを頭に入れて頂きたいと思います。

仲介会社に正確な質問をしする知識と知恵をつけていただき
自分に有益な答えを引き出して頂きたい
と思います。

しかし不動産売買に関する事について、大抵の場合は何を質問していいかがわからないケースがほとんどのように見受けられます。

忙しい中、勉強なんてなかなかできないという方は
皆様の見方になってくれるプロのアドバイザーを見つけることをお勧めします。

☞中古マンション売買コンサルティングを受けるには

友人知人の紹介などで親身になってくれる仲介業者(本当は個人単位で信頼できる営業マン)を見つけることもいいと思います。

本日は中古マンションの販売価格を決定する過程や要因のほんの一部をご紹介しました。
マンション購入を進める際の参考になれば幸いです。

☞中古マンション購入に失敗しないために

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