本日は
「リノベーション完成済マンション」に気をつけよう!
というトピックです。
一体どういうことかといいますと、
完成済みリノベマンションは
大抵の場合、不動産会社が買取をしてリノベーションしてから販売している
いわゆる買取再販物件がメインです。
そして、中古マンションだと思って物件見学に行くと
部屋の中は新築マンションのようにきれいで
ホームステージングなどで装飾され、購入意欲をそそられます。
しかし、価格面は本当に適切に設定されているのでしょうか?
買取再販物件は本来の資産価値が見えにくい物件です。
このブログでは買取再販物件の価格構成などわかりやすく解説しますので
最後までお読みいただき、是非購入検討の際の参考にしていただければ幸いです。
リノベ‐ションマンションの価格構成は?
買取再販業者がマンションを買取をするときには
一般市場に公開する前や公開直後の物件などを買取していきます。
その売主さんは一般の方がメインとなっており
一般市場に売りに出している売主さんと同じ一般の方です。
不動産業界では数年前から買取再販ブームが起こっていて、
買取物件を探している不動産業者が非常に多くなっています。
ですから、ひとつ買取に相応する売り物件が出ると
多数の買取業者が「買いたい!」と名乗りを上げるのです。
そして、多くの場合には、
一番高い金額を示した業者が買取をすることになるのですが、
最近では、その価格が非常に高い金額の水準になっています。
ですからリノベ物件が市場に出る時の販売価格も
非常に高くなってきています。
本来の資産価値の実力よりも高い水準になっているわけです。
買取再販物件の価格の付け方
ではここで、
買取再販リノベ物件の価格の付け方を見てみましょう。
まず、価格の構成要素は、
「仕入れたマンション本体の価格」+「リノベ費用」+「諸経費」+「利益」
という構成で価格が決まります。
ではこの場合の経費とは何でしょうか?
買うときに仲介会社に払う仲介手数料・登記費用・税金・各種清算金と
それプラス、売るときにかかる仲介手数料、広告費用
保有しているときにかかるランニングコスト、管理費等とか固定資産税とかですね
このような費用もすべて経費なのです。
それらを引いて仮に利益が15%出るように価格設定するとしたら、
市場に販売する時にはかなり割高になっているのです。
以前は、
買取というのはスピーディーに現金で買うし、
瑕疵担保責任は免責にするし、ローン特約は付けないから、
売主さんにとっては悪い条件ではない、、
などという理由で
通常の相場市場価格よりも結構安く仕入ることが出来ましたから
リノベして市場に出た時も
それほど割高であるという違和感なく購入できたのですが、
現在は参入業者が増えすぎて飽和状態のため、仕入価格が高すぎ状態となっています。
一般市場で売りに出ている物件価格と変わらないものも多く見受けられます。
そのため、リノベして市場に売りに出た時には、
かなり割高な価格設定がされている物件が増えています。
具体的にはどのぐらい高いのかというと・・・?
例えば
買取再販業者が現在の市場相場価格(一般市場で売りに出ている価格相当)で
マンションを買い取ったとします。
それをリノベした物件の価格構成要素は、
現在の相場価格+リノベ費用+さきほどの買取業者の諸経費+買取業者の利益
これをすべて足したものに、
買主はお金を払うことになります。
かなり大雑把に数字で示すとしますと、
例えば相場のマンション本体価格(リノベ前)が2000万円だとします。
リノベ費用が700万円だとします。
不動産会社の経費が大体300万円で不動産会社の利益が15%で500万円とすると
リノベ後の販売価格は、つまり買主の購入価格は約3500万となります。
つまり、
通常の相場でそのマンションを買ってリノベするよりも800万円も高く買っていることになり、
つまりそれは、
相場価格よりもマンションの本体価格を800万円も高く買ってしまっている事になるわけです。
リノベして新たな付加価値をつけて販売されている物件だから、、
ということではあるのですが、
冷静にみると非常に割高な物件も中には有ります。
すべてがそのような物件ではありませんが、ココを良く見極めなければなりません。
そして、
現在売りに出ている買取再販のリノベ物件は、
コロナ特需によって高騰した物件などを買取した在庫が、
売りに出ているものもありますので
ここ何年かの中で一番高い物件である可能性もあるかもしれません。
勿論すべての物件に当てはまりませんが
もしもこのような物件に出会ったときには
冷静に判断し、
購入を慎重に判断したほうが良いでしょう。
まとめ リノベマンションの価格を冷静に判断する為に
購入検討をしているリノベーション物件の価格を冷静に判断できなければ
買ったその場で何百万円も損をする、ということがお分かりいただけたと思います。
価格を冷静に判断する為には
マンション内の素地の成約事例や近隣マンションの事例、そのマンションの特性などを
しっかり見極めていくことが重要です。
また、リフォーム・リノベーションの工事費用に関する知識もあれば有効です。
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